『ラヴニカの献身』リミテッド、評価に動きのあったカード
週末の2日間、プレリリース期間で『ラヴニカの献身』リミテッドを堪能してきた。
プレリ2回とドラフト5回をプレイした結果、評価に動きのあったカードをまとめる。
動きがあったカードのみ。見た目通り強かった・弱かったものは割愛。
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《天使の称賛》
あまり注目していなかったが、一度動き出すとかなり強力。
地上を壁で固めて飛行で殴るアゾリウスや、キーワード能力の死後を活用して面展開を実現するオルゾフと、白の絡むどちらのデッキでも有用。
《毅然たる番犬》
1マナ1/3防衛と言うスタッツがアンプレイアブルの臭いを醸し出すが、能力が有用。イメージは生きた《潜水》。
生きた、という部分が非常に重要で、パワー2以下の生物の攻撃を止めつつ、こちらの大型を相手の除去や戦闘から保護してくれる。飛行に寄せたアゾリウスで地上固めと上空の保護を同時にこなす。
相手の大型をこれでチャンプブロックしながら相殺になるはずだったクリーチャーを守るといった運用も便利で、面戦闘においても有用。
《フェアリーの決闘者》
プレイの定石を変えてしまうカード。先手で2マナ2/1を展開し、相手が2マナを構えてエンドしてきた時、従来なら殴り得の場面だが、こいつをプレイされると1:0交換が発生。プレリで「あいつにシャクられた!」という被害報告が多々発生していた。
後半もコンバットトリックとしての使用で有用だし、何かと便利。
《賢者街の学者》
《珍品売り》占術付いたのか、出世したな。程度にしか考えていなかったが、その占術が偉い。初手をランド2キープする時これがあると非常に安心。アゾリウスをテンポ系の飛行ビートダウンで構築する際は最序盤に土地4~5までストレートに伸ばしていけることが大切なので、2マナで雑に使える占術は本当に重宝する。
青の2マナ域は上記の《フェアリーの決闘者》以外良いものが無いので、こいつの点数も相対的に上昇。
《評議会の急使》
3マナ1/4飛行。2マナ以下の一通りのクリーチャーはもちろん、思っているよりも多くのクリーチャーが止まる。序盤はガッチリ、中後半は警戒でコツコツとクロックを刻めるいぶし銀。アンコモンで《天使の称賛》や《厳戒態勢》があればダメージ効率が跳ね上がるシナジー期待もあり。
青の3マナ域はコモンに他に良いカードが無いので、これも相対的に点数が上昇することになる。対抗馬が青マツコだし。
《不正相続》
この手の置き物って14手目付近で回ってくる「誰が使うねんこれ」系のカードであることが多いけど、これは意外とゲームを決めるレベルの働きをする。少なくともサイドインは検討すべきで、並べ合いのマッチなんかだと除去の当たらない決定打になったりする。
《炎樹族の蛮人》
普通にグッドカードだけど、その上で更に評価アップ。赤緑でありがちなフラッドを解消してくれるので、グルールをやる上でのキーカードに数えられるかもしれない。ジャイグロ系のカードとも相性が良く、守る価値が大きい。
《石のような強さ》
1マナの《弱者狩り》みたいな動きをすることがあって、ハマった時の強さがハンパない。
その上でカウンターシナジーとかもあるから本当に勝手が良い。マジックって効果の強さはもちろんのこと軽さって部分が強さに直結するよね。この辺の感覚は使っていないとわからないってことが多くて、よく評価がズレる。
《ボーラク族の破壊者》
グルールで暴動で乗せたカウンター取り除いて2点ってまぁ微妙だなって思ってたけど、見た目詐欺で、シミックにタッチして使うカードだった。順応とのシナジーがヤバくて、砲台。盤面無茶苦茶にされた挙句ライフも吹き飛ぶ。
順応なら何でも良いからハードルが低いし、起動が軽いものほど凶悪コンボになる。
《厳戒態勢》
この手の置き物あんまり好きじゃないんだけど、威力がハンパじゃなかったので一気に評価アップ。
アゾリウスは普通に組むだけでタフネス偏重になりやすいので、デッキに合わせて弱いカードをピックしなくて済むのが良い。専用デッキにする必要が無く、引いた時だけバリューを出せる置き物。
特に《アゾリウスの騎士判事》との組み合わせが強力で、どちらか片方を対処しても根本的な解決にならないので圧倒的有利の押し付けになる。
《ヒレバサミダコ》
見た目の時点で無茶苦茶強いんだけど、使ってみると想像の2倍強い。インスタントタイミングでハードタップするの凄すぎる。実質2ターン縛り。
《解任+開展》
テキスト読んでる時は「あ、ライフゲインもついてんのね~」程度の認識だったが、実際にゲームをしてみるとゲイン量の大きさに驚かされる。大体7点ぐらい稼げる印象。飛行ビートを行う際に必要なターンの長さを確保する面で、非常にありがたみのある能力。
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《しつこい請願者》
もし4枚並んだら宇宙だし、最低限壁ぐらいの働きはするかなと思って使ってみたら弱過ぎワロタ。まずピック段階で4枚揃わないし、3枚以下だと夢すら見れない。4枚以上取れてデッキに入れれても死んだら揃わないのでロクにブロックもできない。
安い巡目で拾うと変に夢見てピックが歪んでしまうので、もう全く取りたいと思わなくなった。
《一面の視線》
元から強いとは思ってなかったけど、一応使ってみたら倍弱かった。何かの奪取に成功しても、その後占術装置として機能するのがキツ過ぎる。
交換効果は無視して、ロングゲームになりそうなコントロールデッキ同士のミラーマッチでサイドから入れるのが良さそう。
《プテラマンダー》
お互いにリソース吐き付くした後半ポロっとトップデックしてくると強いんだけど、それでもスペルがあまり墓地に落ちてなくて結局8マナ近く掛かってしまうことが多い。8マナ5/5飛行って言われると積極的に使いたいようなカードではない。
何回か出したり出されたりしたけどただの1/1飛行としてゲームが終わってしまう展開しか遭遇したことが無く、現状評価は大幅ダウン。
《屍肉インプ》
黒のコモン除去が追放なのもあって、意外とゲインできない。4マナ2/3飛行だけってなるとちょっと落ちる。
オルゾフは4マナがかさばりやすく、ラクドスはゲーム感にマッチしないと思っているので、受け入れ先が思い当たらず評価ダウン。
《奈落への放逐》
やはり6マナの確定除去は重い。使ってみないとわからないよねって言いながら使ってみて、やっぱ重いなってなる恒例。前回の確定除去が5マナで諜報までついてたから尚更見劣りする。
ラクドスにはインスタントで占術付きの除去があるし、オルゾフは《最後の支払い》が安く取れるしで、除去なしデッキが無理やり打つ、弱いデッキ用のカードでしかない印象。
これからぶん回していく予定なので、また動きがあったら書く。第1週を終えての感想。カード評価は理解が深まる毎に変化していくからね。