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続きそうだったらなんか考える

パイオニア環境分析3(2019/12/25)~ミッドレンジの出現~

昨日記事を上げたばかりだが、朝起きたら性癖のど真ん中である昂揚ミッドレンジが5-0していたので、完全に勢いだけで書いている。
動きのある内は旬を逃さないように上げていければと思う。ある程度メタが出揃い、環境が固定化されてきたら更新ペースを落として、週1ぐらいに落ち着かせたい。プレイヤーズツアーに向けた練習が本格化するまでは続ける予定。

 

目次

 

成績一覧

▼12/25実施

magic.wizards.com

・5-0
赤単アグロ(タッチ《ボロスの魔除け》)
赤単アグロ
ゴルガリ昂揚

・4-1
緑単ランプ
緑単ランプ
緑単ランプ
緑単ランプ
アゾリウスコントロール
アゾリウススピリット
グルールアグロ
グルールアグロ
ジェスカイフレンズ
アブザンかまど
ティムール霊気池
ロータスコンボ

・3-2
黒単吸血鬼
黒単吸血鬼
赤単アグロ(タッチ《ボロスの魔除け》)
赤単アグロ(タッチ《ボロスの魔除け》)
赤単アグロ(タッチ《ボロスの魔除け》)
赤単アグロ(タッチ《宝船の巡航》)
赤単アグロ(タッチ黒)
赤単ミッドレンジ
赤単ミッドレンジ(タッチ黒)
緑単ランプ
緑単ランプ
緑単ランプ
緑単ランプ
アゾリウスコントロール
アゾリウスコントロール
アゾリウスコントロール
ボロスフェザー
ボロス騎士
イゼットフェニックス
イゼットフェニックス
イゼットフェニックス
ゴルガリ昂揚
ゴルガリ
アブザン昂揚
ロータスコンボ

 

注目デッキ紹介

▼ゴルガリ昂揚

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McWinSauce - Pioneer Preliminary(2019/12/25) 5-0

メインボード サイドボード

クリーチャー(12)
1 歩行バリスタ
2 残忍な騎士
3 クルフィックスの狩猟者
1 巨森の予見者、ニッサ
3 不屈の追跡者
1 墓後家蜘蛛、イシュカナ
1 約束された終末、エムラクール

呪文(25)
4 思考囲い
4 致命的な一押し
2 発生の器
4 ウルヴェンワルド横断
3 忌まわしい回収
4 突然の衰微
1 最後の望み、リリアナ
3 世界を揺るがす者、ニッサ

土地(23)
5 沼
7 森
4 草むした墓
4 花盛りの湿地
3 寓話の小道

2 漁る軟泥
1 不屈の追跡者
2 ゲトの裏切り者、カリタス
1 墓後家蜘蛛、イシュカナ
1 約束された終末、エムラクール
3 強迫
2 害悪な掌握
2 減衰球
1 ゴルガリの女王、ヴラスカ

遂にミッドレンジが5-0を達成。ミッドレンジデッキは5-0どころか3-2以上も稀で存在しているのかどうかさえ不明だったが、MO界の強豪McWinSauceによってようやく成し遂げられた。(⇒彼のトーナメント記録(リンク)。2019年11月~12月の2か月で20個デッキリストが公式掲載されている)

 

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ミッドレンジは環境次第で構造と立ち位置が変化するデッキタイプだが、パイオニアのようなアグロが強い環境では受けの展開を捌き切るために軽量除去が必須となる。しかしこれはアゾリウスコントロールのようなクリーチャーを全く使用しないデッキに対して完全な不要牌となり、構造不利の要因になりやすい。少し前のグルールアグロとアゾリウスコントロールのように二極化された環境では成果を上げるのが難しかった。その後台頭してきたランプデッキも軽量除去の対象となるようなクリーチャーは全く入っておらず、立場は悪くなる一方。

 

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しかしながら、環境の多用化が進んだことでアゾリウスコントロールが徐々に数を減らしていき、ランプもノンクリーチャータイプからクリーチャータイプに移行したことで除去対象が増え(今回入賞のランプも全てクリーチャータイプ)、赤単アグロがポジションを上げるなど、軽量除去を用いるデッキ構造が肯定されるようになり始めた。
現在のメタゲームはミッドレンジにとって徐々に風向きが良くなりつつあると言える。ただしデッキ性質上ランプは厳しいのでここに勝つための工夫は必要。

 

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今回のリストではプレインズウォーカーの枠に《世界を揺るがす者、ニッサ》を用いることで攻撃性を持たせ、ランプとの相性改善を図っている。ゴルガリ昂揚のプレインズウォーカー枠には《最後の望み、リリアナ》や《ゴルガリの女王、ヴラスカ》と言った守備的だったりアドバンテージソースだったりのカードが使われがちだが、ニッサの採用は非常に攻撃的な選択。
《ハイドロイド混成体》のようなカードがある訳でもなく《歩行バリスタ》も1枚しかないので膨大なマナの注ぎ先は決して豊富という訳ではないが、それでも《約束された終末、エムラクール》の早期プレイに貢献するなどシナジー要素も存在している。デッキ内に1枚でも存在していれば《ウルヴェンワルド横断》により5枚カウントできる。

 

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《墓後家蜘蛛、イシュカナ》はアグロに対し鬼神の如き強さを発揮する1枚で、ゲームに与えるインパクトが凄まじい。アグロ偏向の環境になるのであればこの存在だけでも昂揚デッキを選択する理由になる。流行りのイゼットフェニックスにも単身で到達持ちのブロッカーを4体用意可能。

 

雑感

イゼットフェニックスの流行に合わせて赤単アグロがポジションを上げてきている。
モダンで両者が相対した際は「メインは《氷の中の存在》次第、サイド後は《ドラゴンの爪》マスト」とも言われていたが、現在のイゼットフェニックスは《氷の中の存在》は不採用、《ドラゴンの爪》はプールにも存在しないということで、もはや改善のすべがあるのかも不明な状態。ちなみに筆者はグランプリ横浜2019でイゼットフェニックスを使用し、bye明けでボロスバーンと3連戦し0-3を喫した。

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イゼットフェニックスが強力なデッキであることに間違いは無いが、目立ち過ぎたがために意識の対象となりつつあることから、またメタゲームが動き出しそうな気配を見せている。今回のゴルガリ昂揚の躍進もその動きの一環。